今回紹介するのは難波のOCAT(Osaka City Air Terminalの略。通称オーキャット)です。かつて都心で飛行機の搭乗手続きを済ませてから関空まで直行できるというふれこみで、華々しくオープンしたOCATでしたが、その後バブルがはじけて周辺地域の開発が全て中止となったために施設が孤立してしまい、今ではすっかり閑古鳥が鳴いています。ですが、まさにそれ故に私達車イスの者にとっては穴場スポットといえます。というのも、とにかくいつ行ってもすいてるんです! 正直言ってショッピングを目的に行くには店舗数も少なくて物足りませんが、大型書店の丸善やCDショップのSam Goodyが入っていて、5Fにはレストラン街もあるので、人混みに合わずにゆっくりと本やCDを探したり、食事をしたいという人には打って付けです。特に本屋は、普通だと人が多くて通路に入って行けないことが多いですが、ここなら大丈夫ですし、通行の邪魔になることを気にせずにゆっくり落ち着いて見ることができます。また、Sam Goodyには新譜の注目盤の試聴コーナーが数カ所設けてあり、個人的には他ではお目にかかったことの無いヘビメタ専用のコーナーがあることがうれしくて、重宝しています(店長がヘビメタファンらしい)。飲食店街では、様々なセットメニューが楽しめるオムレツ&オムライスの「ロムレット」やそば・うどんの「家族亭」と「枡屋」、キャベツとご飯がお変わり自由、\200プラスで味噌汁を豚汁にできて満腹必至の「とんかつ いなば和幸」、ピザがおいしくてケーキセットなどもある「Enchante」、本格インド料理を味わえる「スーリヤ」(OBPのIMPに本店、HEPナビオにも支店有。平日昼間は \1000 程度で食べ放題のランチバイキングも有)などがあり、どの店舗も十分な広さがあるので電動でも大丈夫です。店員さんの対応もいいです。中でもアサヒビヤレストラン「スーパードライ」は特に広くて個室もあり、予約無しで車イスでいきなり10人以上で押し掛けても全然余裕で入れます。但し、平日は全くがらがらですが、さすがに日曜日は少し人出が増えるので、夕食時だと店によっては少し待たないと入れない場合もあります。(実はこれ以外にお好み焼きの「鶴橋 風月」もありますが、このチェーンの店ってどこも作りが狭いですよね。ここもご多分に漏れず、鉄板のテーブルを挟んで木製ベンチが狭く向き合っていて、通路が狭いので横からテーブルに付くのも無理です。僕は手伝ってもらえれば乗り移ることができるので入れないことはないですが、座席も堅いし普通の頚損ならまず無理でしょう)
OCATは地下1階、地上5階建てですが、各階に2カ所ずつ身障者トイレを完備していて、これもポイントが高いです。普通はビルの場合、身障者トイレはある特定階にしかない場合が多いからです。また、OCATのもう一ついいところは、雨の日に濡れずに利用できるということで、実際、大阪に出かけて途中で雨が振ってきたときには、食事をするのにここか、大阪南港のATCか、阿倍野のフェスティバルゲートなどをよく利用します。車の場合、OCATの地下駐車場に車を入れれば、そのまま濡れずにエレベーターで上に上がれます。電車の場合も、OCATの地下がそのままJR難波駅の改札になっているので、やはり濡れずに館内に入れます。また、地下鉄の御堂筋線、四つ橋線、千日前線の難波駅、近鉄難波駅とは地下通路で直結しています。(但し、これはパンフレットの情報を元に書いていて、自分で実際に行ってみた訳ではないので、車イスではそのように旨くアクセスできるかどうかは、事前に各駅に直接問い合わせてもらった方が無難です。ウソを書いていた場合はごめんなさい)
駐車場は、一店舗で \3000以上使った場合、2時間無料ですが、晴れてる場合は路駐をお勧めします。正面口と地下駐車場への入口は、高速の側道からOCAT西側の道を南に10m程下ってきたところにあり(地図参照)、駐禁除外証を出していれば正面口前のロータリー内に止めてもOKですが、無理な場合は西側の道沿いにも十分路駐できます(普段は道幅も比較的広く、交通量も少ないので余裕を持って降りれますが、先月行ったときは道路工事をしていたので近くにはほとんど止められるところが有りませんでした。この場合、北側にも入口があるので、高速の側道沿いに止めることも可能です) OCATは1・7・12月を除く毎月第3水曜日が定休日で、一部店舗を除いてショッピング街が 11:00〜21:00、レストラン街が 11:00〜22:00まで営業しています。
ちなみに、OCATには土・日・祝日でもあいている郵便局があって、皆さんにお送りしているこの会報や事務局便りは、いつも土曜日に発送作業をした後、ここからお送りしています。