頸損だより2000冬(No.76)

バンバンの

【国際福祉機器展・ご報告】の巻


皆さん、こんにちは!バンバン(坂東由美子)です。今回は9月12日(火)〜14日(木)まで東京ビッグサイトにて開催された「第27回・国際福祉機器展H.C.R.2000」について報告したいと思います。

今回、H.C.R.2000の来場者は3日間で130.000人を超え、出展も過去最大の630社!展示に関しては25.000点と、この分野の展示会で代表的な米国のMedtrade、ドイツのRehalに次ぐ大規模な開催となりました。

私が国際福祉機器展に行くようになって今年で3年目だったのですが、過去2回と比べても、かなり盛況だったように思います。


展示場内は6ホールにわかれていて、ゾーン別になっています。

1ホールは日常生活用品・介護用品、2ホールは移動機器、3ホールは福祉車両、4ホールはコミュニケーション・トイレ・おむつ・入浴、5ホールはベッド・出版物、6ホールは建築・住宅・施設用設備・・・となっていました。

私は時間が足らず、6ホールは全く見ることができず残念でした。(広すぎっ(>_<))


今回のH.C.R.2000の展示の中で来場者の関心をもっともあつめていたのが、ジョンソン・エンド・ジョンソン鰹o展の【INDEPENDENCE 3000 IBOT Transporter】という電動車椅子でした。日本ではもちろん、アメリカにおいてもまだ開発段階で発売されていない商品なのですが、このブースだけは人だかりで大変な騒ぎになっていました。


この車椅子はおもに4つの機能を持っています。

  1. 【スタンダード】 通常の電動車椅子と同じ機能でキャスターと後輪で走行します。
  2. 【4輪】 回転型4輪駆動により芝生や砂浜、坂道も走行可能であり、座面を水平に保ちながら段差も超えることができます。
  3. 【バランス】 2輪で安定的にバランスを保ち、ユーザーが座った状態で立っている人と同じ目線の高さで移動できたり話しができます。
  4. 【階段昇降】 自力で、または介助者の助けを借りて、階段を昇り降りできます。

私個人の感想としては、BとCを実際目の前で見たときは確かに圧巻でしたが、はたして座位バランスの悪い頸損が乗りこなせるか否か疑問が残りましたし、日本での発売に関してはまだまだ多くの課題をクリアしていかなければならないと思います。

【INDEPENDENCE 3000 IBOT Transporter】に関しての詳細はHPで見ることができます。

http://www.jnj.co.jp/jjmkk/ja/indetech/index.html


他にもいくつか印象に残った商品がありますので、私の独断と偏見ですが少し紹介したいと思います。

私もご愛用(^.^)の潟Iーエックスエンジニアリングから新発売された【New GWX】は、ニューコンセプトデザインの「ウェイブフレーム」を採用。トランスファーの利便性に優れ、頸・脊損などを問わず使用できるよう使いやすさ・乗りやすさを大幅にアップしました。価格¥210.000〜


手動式運転装置等で有名な潟jッシン自動車工業からは【車いす収納機オートボックス ABS2000】が新製品として発表されていました。この商品は屋根に装着したBOXが回転して運転席乗降口の屋根に。そしてベルトフックに車椅子を付けてBOXの中に収納。車椅子の収納と傘を兼ね、軽量かつスリムなボディーで機能性の高い商品に仕上がっています。価格は現在のところ未決定。


潟tォーライフメディカルは従来の万能・角座エアークッションの表面にベルベット加工をほどこした【DX万能・角座エアークッション】を新しく発売しました。表面の起毛は肌ざわりが良くさわやかな使い心地で床ずれや寝痛みに効果的です。価格¥4.500(万能) ¥1.800(角座)


今回、小物の中で私が一番気に入ったのは潟}ーナの新製品【指さきポケット付きタオル】という商品でした。この商品は手が不自由でも背中を洗えるボディータオルで、タオルの両端はゴム付きのポケット。指先のきかない方も力を入れずにタオルを持て、指先はミトン状なのでタオルを背中に回したまま体の前面も洗えます。伸縮性バツグンなので片手で引くと、戻るとき自然と背中が洗えるしくみになっています。私は実際この商品を購入したのですが、今まで使ったボディータオルの中ではもっとも優れていると思います。価格¥750(4色)


今回の国際福祉機器展に関しての感想は、今年4月からの公的介護保険制度の開始にともない、やはり介護保険関連の展示が圧倒的に多かったように思います。

私自身も仕事柄どうしても介護保険購入・貸与関係の商品に目がいってしまい、自分の興味あるブースはゆっくり見ることが出来なかったので残念です。

しかし、この規模の福祉機器展は関西では見ることはできないので、皆さんも来年は行かれてみてはいかがでしょうか?あまりの広さに驚いてしまうかもしれませんが、得るものは沢山あると思います。ちなみに来年は10月24日(水)〜26日(金)東京ビッグサイト・東展示ホールでの開催予定です。

☆おまけ1☆
新幹線を利用して東京駅まで行った場合、東京駅からビッグサイトへのアクセスは車椅子の私達はまず電車の利用を考えますが、絶対にバスを利用しましょう!手馴れた職員の方がスロープを使って簡単にバスに乗せてくれますし、長い行列でも車椅子使用者は優先的に乗ることができます。(電動車椅子の方も問題ありません)
☆おまけ2☆
せっかく東京まで行くんだから帰りは東京ディズニーランドで遊んで帰りましょう(^.^)ビッグサイトからTDLまでは意外と近いのです。電車での移動は乗りかえも多いし一部エレベーターのない駅があるのでリフト付きタクシーを予約しておくと便利です。夕方6時から有効のTDLパスポートは値段も格安でお得です。パレードは車椅子専用スペースでゆったりと見ることもできますよ。

以上、今年も国際福祉機器展とディズニーランドをしっかり楽しんできたバンバン(^.^)の報告でした。

注 写真は省略しました。

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