頸損だより2001夏(No.78)

車イスYOUマップvol.6


みなさん、こんにちは!この会報がみなさんのお手元に届く頃は、梅雨の真っ直中。そして、もうまもなくまた苦手な暑い暑い夏がやってきますね。そこで暑い夏に、軽やかな音色で束の間の涼を楽しんでもらおうということで、今回はオルゴール館を2つ紹介します。


☆ホール・オブ・ホールズ六甲
(078−891−1284)

六甲山中腹を走る明石神戸宝塚線沿い、六甲高山植物園の西約0.5キロにあります。木造風2階建ての建物は、1Fに入場口と西日本最大級のオルゴールショップ、2Fにオルゴールの展示室があり、車椅子の場合、2Fに上がるには一旦外に出て、建物の左側面のスロープで上がります。2Fの展示室には、最もポピュラーなシリンダー式やディスク式オルゴールを始め、椅子の上で逆立ちをするピエロのからくり人形のオルゴールなど比較的大型の物を中心に約50台が展示されており、中でも特に1台で笛や打楽器やピアノや弦楽器など疑似オーケストラやバンド演奏をこなしてしてしまうジュークボックス代わりの自動演奏器の品ぞろえが充実しています。中でも圧巻なのが、お祭りなどでの野外演奏用にアメリカで作られた『デカップ』という超巨大な演奏器で、幅約10mx高さ5〜6mもあり、風圧を利用して大音響を響かせます。30分置きに展示品から数台をピックアップした演奏が行われ、毎回違う機械が使用されるので、僕が行ったときはたくさん見たくって、思わず4〜5回分で2時間以上も粘ってしまいました。なんでも、オルゴールは機械仕掛けのため、使わないでいると動かなくなってしまうので、定期的に演奏してやる必要があるものの、逆に動かすと消耗していくので、同じ日に同じ機械を何度も使用しないよう、実演器を入れ換えていくそうです。なお、じっくり聴くなら4〜11月の毎週土曜日には2時間のコンサートもあるそうです(別料金3000円、要予約。12〜3月は日時・料金ともに変更あり)。見終わった後は、2Fの喫茶室でゆったりくつろいでケーキを食べながら、お茶もできます。

このオルゴール館だけでも、僕なんかは飽きずに十分一日楽しめましたが、ちょっと足を伸ばせば、高山植物園、六甲山牧場、人工スキー場、山頂展望台、神戸森林植物園などもすぐ近くなので、一日のんびり過ごすには六甲山はもってこいで、おすすめです。

【開館時間】9:30〜17:00(夏期は〜18:00)
木曜定休日(夏期・祝日は開館)
【入場料】手帳提示で通常1000円のところ、平日は本人900円、介助者1人無料、土日祝&夏期は本人・介助者とも900円
【駐車場】100台。平日無料、土日祝は500円。
障害者用スペースあり。
【備 考】障害者トイレあり。

☆京都嵐山オルゴール博物館
(075−865−1020)

渡月橋を通る筋を北へ300m行ったところの左手で、JR踏切のすぐ手前にあります。六甲よりもずっと小じんまりとした2階建てのおしゃれな建物です。ただ、入口に5〜6段、入ってから2Fの展示室に上がるのもエレベーターはなく、15〜20段はあります。いずれもスタッフの人が抱えてくれましたが、特に2Fに上がる階段はカーブしていることもあり、かなりひぃひぃ言っていたので、電動の場合はあちらのスタッフだけではしんどいかもしれません。ただ、文句などは言われず、ちゃんとすぐに対応はしてくれました。ここは1F部分(オルゴールショップ&レストラン)は入場無料で、2Fの展示場のみ有料でした。大型器の多かった六甲と比べ、こちらはからくり人形の品ぞろえが豊富で、僕は特にこのオートマタと呼ばれるからくり人形式オルゴールが大好きなので、たいへん満足できました。タバコを吸う人形、踊る人形、楽器を弾く人形、字を書く人形、水を飲む熊の人形などなど、一つでも多く見たくて、毎時定刻からの実演をやはりついつい何度も見てしまいました。なお、表に出ている物以外に、300点余りにも上る所蔵品の中から、2ケ月おきに展示品をがらっと入れ換えているとのことで、7・8月は『西洋のからくり人形特別公演』と名打って、所蔵コレクションを一堂に公開する恒例の人気イベントが行われるそうです。また、1Fのレストランにも『ゴスラ』というキリストの生誕から復活までの物語を彫刻で再現した大型のからくり装飾時計と自動演奏ピアノが置かれていて、毎時50分から実演があるので、コース料理を食べながら、あるいはお茶をしてくつろぎながら、こちらでも演奏を楽しむことができます。木造の館内は、落ち着いたいい雰囲気で、ちょっとした高級レストランといった趣です。嵐山観光の折りには、是非立ち寄ってみてくださいネ。

【住 所】京都市右京区嵯峨天竜寺立石町1−38
【営業時間】10:00〜18:00(レストランのみ〜20:00)。
火曜定休日(祝日は営業)
【駐車場】すごく狭くて建物側面に3台くらいしか留めれません。でも、入口に立ってるピエロのお兄ちゃんに車椅子だと言ったら、地下の従業員用駐車場に留めさせてくれました。無料。
【入場料】手帳提示で通常1300円のところ、障害者本人500円、介助者1人1170円(2割引)1300円
【アクセス】JR嵯峨野原線「嵯峨嵐山」、京福「嵐山」より徒歩5分、阪急「嵐山」より徒歩15分(以上パンフレットより)
【備 考】「障害者トイレなし」

◎情報の提供は、okson@anet.ne.jpまで
注 個人情報は省略しました。

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