頸損だより2002春(No.81)
星ヶ丘病院ミニ・フォーラム
「受傷から現在までの道のり、そして今…」
〜チンコントロール電動車いすに乗って、人生を楽しむ〜
星ヶ丘厚生年金病院作業療法室にて、昨年11/23大阪頸損連絡会主催でミニ・フォーラムを開催しました。
普段は定期的に、大阪を中心に行事やイベントを行っているが、やはり開催場所の会場まで出てくることの難しい人たちが居るのも事実だ。特に受傷して間がなく、入院している人たちは当然外出が難しい。ならば、頸損会のほうから病院に出かけていいき、普段やっているような行事を病院でやってみよう、というものだ。今回はミニ・フォーラムを開くことにした。
受傷して頸損になり、現在、チンコントロール型電動車椅子を使って生活し活躍している3人のパネリストに、受傷からこれまでの道のり、今思うこと、考えてること、生活状況など語ってもらった。現在入院中の方たちに、退院後どういった生活、生き方が出来るのかイメージをリアルに湧かせてもらえればという想いで。
パネリストになっていただいた、頸損会でもとっても元気な、その3人の方を後にご紹介します。
作業療法室には30名ほどが集まっていたでしょうか。患者さん以外に、そのご家族の方や、病院スタッフの方たち。フォーラム後半の質問コーナーでも、退院後の家探しや、家族として、頸損者となった本人とどう向き合っていくか、など活発な質問・意見交換がありました。
最後にこういった場を設けることにご尽力くださった岡先生、鶴田先生、肥塚先生、その他スタッフの皆さんに感謝します。
音源は決して良いとは言えませんが、フォーラム当日の様子をテープで聞いてみたいと思われる方は以下メールアドレスにご一報下さい。
[大阪頸損連絡会:okson@anet.ne.jp]
■以上(事務局:鳥屋)
★パネリスト★
赤尾 広明 さん
- 1969年11月7日生まれ。16歳のときに学校の体育の授業中の事故で第3頸椎を損傷(レベルはC4)。星ヶ丘厚生年金病院に1年3ヶ月入院した後、自宅にて両親と3人で生活。現在、共働事業所「b-free」で吹田市のバリアフリーマップの製作に追われている。その他活動として映画評論なども行っている。
田村 辰男 さん
- ケイツイ損傷C4 電動車イスはチン・コントロール。
食事、トイレ、洗面、トランスファー、体位交換、清拭など全介助。
昭和36年12月6日生まれ39歳
昭和54年 8月 高校3年生、クラブ活動中のスポーツ事故。(頚椎損傷)
昭和59年 1月 玉津リハビリテーションセンター付属病院を退院(4年半)
昭和63年 4月 身体障害者療護施設 三愛園入所。
平成12年 2月 姫路市内にて自立生活を始める
- 受傷後に収得資格
- 第二種情報処理技術者、日商簿記3級、2級
- アマチュア無線電話級、電信級、1級 英検3級
- 「旅」の履歴(これまで車椅子で旅した履歴)
- アメリカ西海岸1989年12月 5泊7日、沖縄旅行1990年3月 3泊4日
- 四国一人旅1990年8月 2泊3日、栃木一人旅1990年10月 3泊4日
- 北海道旅行1991年7月 4泊5日、アメリカ西東海岸1997年1月 32日間
- ハワイ1999年1月 4泊6日、 その他東京ディズニーランド3回など。
- http://www.grn.mmtr.or.jp./~tamura
宮野 秀樹 さん
- 元警察官、交通事故により頸髄損傷になる。その後ラジオのDJをしたり
自分たちのグループで自主映画製作活動にも取り組んだ。現在、講演活動や
その他の活動にも幅広く取り組んでいる。競馬のことならおまかせ。
−−写真コメント−−
茶髪にピンクのフリースもよく似合う、元気炸裂宮野氏昨年は肺炎であの世にいきかけた?!とは思えないような、闘魂トーク。さすが…。
さわやかな口調と、さわやかな笑顔で話する赤尾氏
寝袋にくるまったような状態でどこへでもゆく、田村氏