新年から朗報がとどきました。
坂口厚生労働大臣は、国民年金に加入していなかったため、学生時代に重い障害を負いながら障害基礎年金を受け取れない学生無年金障害者問題について、1/11の閣議後の記者会見で、「政治の場で大きな問題になる。無年金障害者は、国民年金法など現在の法律では救いがたい。年金制度の範囲を超える問題だが、しっかり検討し、できるだけ早く結論を出さなければならない(※読売新聞)」と述べ、障害者福祉施策の一環として解決を目指す考えを明らかにした。
毎日新聞報道では、「法と法の谷間で、現実に苦しんでいる人がいる以上、真剣に考えるのが我々の立場だ」と述べ、問題解決に意欲を示した。また朝日新聞報道では、「政治では大きな問題になる。今年中にでも結論を出したい」と話し、年金制度の枠外での福祉策などを含めた検討に入る方針を明らかにした。
以上の報道から、学生無年金障害者問題については、今年中には何らかの解決策が示されるであろうが、それが年金制度の中でなのか、新規立法なのか、福祉手当策なのかはわかりませんが、いずれにせよ、簡単な解決策を示して"チョン"ということは御免被りたい。
私たち無年金障害者は、国民年金制度の不備を訴えて運動してきたので、無年金障害者を生み出さないような、安心して暮らせる年金制度の確立を求めている。また学生無年金障害者だけでなく、主婦無年金障害者、滞納無年金障害者、在日外国人無年金障害者、強制加入以後の学生無年金障害者の解消も併せて訴えていくつもりです。
取りあえず、私たち原告団は、下記の3点を明記した要望書を坂口厚生労働大臣に1月末に提出しました。また、「早期解決を求める署名運動」も考慮しておりますので、その節はご協力のほど、よろしくお願いいたします。
私たち当事者(大阪・兵庫・奈良の学生無年金障害者訴訟原告11名)は、昨年7/5(木)に大阪地方裁判所に提訴、第1回の口頭弁論が10/19(金)に行われ、第2回口頭弁論が12/28(金)午前10時〜午前10時30分に、大阪地方裁判所202号の大法廷で行なわれました。そして裁判所側との交渉から、多くの車イス障害者が傍聴できるようになり、裁判所・司法のバリアフリー化がいっそう進みました。
皆さまのご支援により、大阪地裁202号法廷(大法廷)の傍聴席がほぼ満員となり、お礼申し上げます。これからも、傍聴支援のほう宜しくお願いいたします。
進行内容は、被告の国側から、詳細な反論を記載した「第1準備書面」、書証(段ボール1箱分)の提出があり、原告側から、提訴にあたっての原告の思いをつづった「準備書面(2)」を提出する。
裁判所から原告側に対して、
原告側から、
さらに江野尻弁護士が口頭で、国側第1準備書面の内容について批判し、原告の裁判にかける思いを約10分間にわたって陳述。
ほとんどの民事裁判では書面の遣り取りが主で数分ということが大半でありますが、30分という時間は異例中の異例ではあるけれど、私たち原告としては物足りないし、傍聴される方たちにとっても物足りなさを感じられると思います。裁判が経過していく中では、法律系の大学教授、年金問題実務者、医師等の証人発言、および個々の原告への質問の折には数時間ということもありうることと思います。
でも、過去の裁判例から、毎回の裁判が傍聴満員になることが、世論の関心があるということで、勝訴への第1条件となっていますので、傍聴支援のほう宜しくお願いします。
全国8地方裁判所(札幌・盛岡・新潟・東京1次2次・京都・大阪・広島・福岡)でも順々に裁判が行われており、提訴した原告者30名は地域の支援者に支えられて厳しい闘いをしています。それぞれの原告は、現在30〜60歳代で、いずれも重度の身体障害者、精神障害者の方々です。
各地方裁判所に提起した訴訟は、「行政訴訟と国家賠償請求訴訟」で、憲法14条違反、憲法お25条違反を主張しますが、国民年金法違反も主張しています。
障害基礎年金は、障害者の経済的自立に欠くことのできない基本的条件であるのに、無年金障害者は経済的自立を阻まれています。
20歳前の事故や病気が原因なら成人するのと同時に障害基礎年金を支給されるが、20歳を超えて障害を負った場合には、国民年金に加入していることが支給条件となる。国民年金は、20歳以上は全員加入が建前だが、学生の加入が義務づけられたのは平成3年(1991年)で、それまでの加入率は、わずか2%程度である。当時、成人した学生が事故や病気で無年金の障害者になった者は、かなりの人数にのぼると推測される。
無年金障害者の解消は公的年金制度改善とつながり、10万人といわれる無年金障害者の解消は、数百万人といわれている無年金者の解消となり、公的年金制度全体の底上げにつながります。
年会費 1口 | : | 団体 5,000円 個人 2,000円 |
郵便為替口座番号 | : | 00950−4−131048 |
名 義 | : | 学生無年金障害者への年金支給を実現する関西の会 |
無年金障害者の会HP | : | http://www7.plala.or.jp/munenkin/index.html |
日 時 | : | 2002年3月29日(金曜) 午前10時〜10時30分 |
法 廷 | : | 大阪地方裁判所 202号 大法廷 |
所在地 | : | 大阪市北区西天満2丁目1-10 TEL:06-6363-1281(代表) 地下鉄御堂筋線「淀屋橋」駅下車徒歩7分 |
日 時 | : | 2002年4月27日(土曜) 午後1時30分〜5時 |
場 所 | : | |
テーマ | : | 「無年金障害者問題の解決を迫る」 |
参加者 | : | 弁護士、学者、実務者、支援団体&支援者 学生無年金障害者、在日外国人無年金障害者、主婦無年金障害者 滞納無年金障害者、強制加入以後の無年金障害者etc |
※ | 大阪地裁でいちばん大きい大法廷であり、車イスのスペースも10人以上確保する予定なので、多くの皆さんの傍聴をお願い致します。 傍聴席を支援者でいっぱいにし、無年金障害者問題が広く関心を持たれていることを裁判所に示したいと思います。是非、支援に駆けつけて下さい。 裁判後、引き続き報告集会を予定していますので、あわせてご参加をお願いいたします。 |
ボランティア及び、皆さんのお知り会いの方で、20歳以上の学生等の方は、国民年金を納付されている、または猶予、免除手続きを取られているかどうか確かめて下さい。
(老齢年金の不支給、無年金者になる可能性がありますので、ご注意を!)
〒560-0016 大阪府豊中市栗ヶ丘2−6 豊中障害者共同作業所内 (担当・山河)
TEL:06−4865−2233
FAX:06−4865−7011