頸損だより2002夏(No.82)

巻頭言

オークションのあるくらし

吉田憲司

パソコンは高い。一般的に求められるスペックを維持するにはそれなりに金もかかる。パソコン本体を除いて通算すれば毎年10万程度の費用をどうするのかが悩みだった。とはいえ年金は全額介護人の人件費に充てているし、収入といえば親類からのカンパぐらいで不安定極まりない。そこで本棚の整理を兼ねてヤフーのオークションで遊んでいる資産(?)の売却に踏み切った。しかし実際オークションで個人間の取引がどのような手順で行われているのかよくわからないので去年の11月Microsoft Office xp Professionalのアップグレード(新品・未開封)を20500円で落札。まずは"買い"から始めた。落札後、連絡、振込先のメールが届いて以前口座を作ったジャパンネットバンクでネット上から振り込み二日後荷物は届くといった感じで初めての取引は無難に済んだ。これを皮切りに半年のオークションの結果は以下のとおり。


オークション、ネットでの買い:15件165936円
オークションでの売り:21件142901円
(内、オークションで買ったもの:6件)

多数の業者が新古品流すオークションはパソコン関連商品の購入先として、また下取り先としてもかなり魅力的だと思う。以前利用したソフマップの中古引取りでは引き取ってもらえず場所をとっていたメルコ製ディスプレイ用アームはこちらで13000円の値が付いたし、USB対応外付20GBハードディスク二台を24000円で売りUSB2.0&1.1対応外付80GBのものに買いなおすことができた。他にもアプリ、ユーティリティは思ったより値が付きゲームを除いての回収率は五割にもなった。それに物を捨てなくて済むのも嬉しい。部屋の整理をするためとはいえ物を捨てるのはどこか心苦しい。1円からの出品でも使ってもらえるのならその人に引き取ってもらったほうが気分がいい。この半年のオークション生活は家族から金遣いが荒くなったとか、乞食の物売りみたいと言われながらも売り買い共にトラブルもなく気持ちよく取引させてもらったことは喜びに耐えない。ちょっと困っていることも書いておく。見ず知らずの40人近くの人と初めてメールを交わし取引していただいたわけだがよほど気に入られたのだろうか?そのうちの三人のアドレスからウイルスのおまけ付きメ〜ルを頂いた。その後調べてみて感染はなかったものの取引が終われば削除されるものと思っていた当方のアドレスはいまだアドレス帳に登録されたままなのだろう。フリーメールを使おうかとも考えたが実際取引相手がを使っていたときやはり不安を感じたのは実体験済みなのでその手も使えない。ウイルスは厄介だがそれ自体はただのプログラムやスクリプトの類でしかないのでこちらがそれなりの対応をしていればある程度は対処できるが、杜撰な管理の挙句に流れてしまったアドレスにはどうしようもない。やっぱりフリーメールにしとけばよかったかな?と、今日も日課になってしまったオンラインのウイルススキャンを走らせながら思ったりする。フリーメール・・・ねぇ。


戻る