頸損だより2002夏(No.82)

兵庫頚損連絡会設立準備室だより

〜 生活を変える、ノン・ステップバス 〜

報告 三戸呂克美

例年なら五月の爽やかな季節が、今年は雨や曇りの天気が多く梅雨が早くきたようにも感じました。このような不順の日が続いた毎日でしたが健康管理はいかがでしたでしょうか?

さて、天候不順が続く中でも世間では順調に進んでいることもあります。それは、ノン・ステップバスです。兵庫県にもノン・ステップバスが走っていることをご存知ですか? 関西圏では、大阪市が先陣を切っていますが公営です。ちなみに兵庫県は、公営もありますが、神姫バスが始めました。民営です。

JR明石駅と、同じく西明石駅から県立リハセンターへの往復です。運行当初は、ワン・ステップバスでした。これだと一段階段を担いであがることになりますので車いす使用者の利用は無く、時々自力歩行の出来る車いす使用者が利用していました。それが、今年に入りノン・ステップバスが導入され、車いす使用者にも手軽に利用できるようになりました。

車体の構造は、運転手がスロープ板を引き出しそれを渡って車内に入るタイプです。私も試しに乗せてもらいました。乗るときは、車体が下がりスロープの傾斜をゆるやかにします。車内は車椅子2台分のスペースがあり、固定も運転手がします。運賃は、一般乗車200円で身障手帳を提示すれば100円です。所要時間は約20分。リフト付きタクシーだと、リハセンターから明石駅まで約1、800円ぐらいかかります。

問題点は、運行回数が少ないこと、日・祝祭日は運行しない、などがありますが利用頻度が増えることで我々が求める状態になると思います。

とにかく、障害を持った人たちが望み求めた結果の導入ですから、行動することが実現させる初めの一歩になる証の例でもあります。

鉄道から離れた地域に住む人たちにとってこのようなバスが運行されることは生活範囲が広がることになり、また新たに生活場所を求める人にとっては場所の選択肢が広がります。我々にとって、安く確実に移動できる手段は、鉄道とバスです。

メーリングリスト参加の案内

兵庫の活動を盛り上げてみようと思う方、兵庫独自の情報がほしいと思う方、面白そうやから覗いてみようと思う方は、是非参加してください。参加を希望される方は坂上(saka-ue@jttk.zaq.ne.jp)までメールをください。

なお、参加要項が出来ていないため会員のみの参加を呼びかけていましたが、上記アドレスにメールを送信することでメンバーとして登録させていただきます。

兵庫頚損連絡会設立準備室

私の一言

私事、5月1日から一人暮らしを始めることになりました。自立生活訓練センターに6年間お世話になり、その間蓄積した自立のノウハウを活用し暮らして行くことを目標にしています。一人暮らしといっても、多くの人の支援が無ければ実現しないのが現実です。2003年から変わる制度の中でどれだけ自分が生活できるのか、を今実践し制度の変更が我々にとって良い方向に向かうよう意見を出せるようにしたいと思います。

(文責:三戸呂克美)

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