頸損だより2003秋(No.87)

兵庫頸損連絡会だより

支援費制度になって思うこと
4月から何が変わったか?

よしだみち

この自問は頸損になって5年、自分の生活について拘りが始まったからとも言える。若年性リウマチで元々1級の障害であったけれど、福祉課に行くのは自助具の相談か高速割引をもらうかくらいで生活支援は受けないでいた。私は障害と共に育ってきた中で生活の仕方はそれなりにできていたからである。しかし頸椎C5になって二年三ヶ月の入院生活が終わり在宅生活になるとホームヘルパーを頼まなければ何一つできない。けが以前は障害者と呼ばれてもひとりの人間には変わりはないと思っていた。けれどもこうした生き方を理解されるのは大変難しく、措置制度では「して上げる、して貰っている」といった関係から出ることができなかった。

こうした時に「自立と社会参加」「自分で選べる」など謳われた支援費制度が始まった。自分なりの生活を考えて講演を聞きに行ったり、インターネットで調べたりしながら、支給量の時間内での介護計画を始めた。一ヶ月が過ぎて吃驚、第5週日によって時間量が足りない! 日曜日は同居人がいてヘルプ無し、日数だけの支給量は元々出ていない。この日から電卓片手の毎日、あなたにとって生活は何からと聞かれたら一番に「排泄介助」が現実。頻繁なトイレを中心にした時間割を組まなくてはならない。家事は一時間からしか取れない、トイレは身体0.5がいる。0.5の世界でこんなに悩まされるとは思ってもいなかった。第五週の多かった7月は最悪で60の移動介護を全部使ってなんとか過ごした。市にも3度目の変更届けを出すと、私のファイルをパラパラしながら担当者曰く「結局はじめから(変更時間)同じなんですね・・・」「当たりまえでしょう!」と大きな声で言いたかった。人間の生活が時間道理にすべて行われる方が不自然で大変な事すらも理解されない言葉。まだまだ続く0.5との攻防本当に疲れる支援費制度である。

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