頸損だより2009夏(No.110) 2009年6月27日発送

2009年度 全国総会in岐阜大会 ダイジェスト・リポート!!

鳥屋 利治


●大会テーマは「一期一会」 5月16日(土)、17(日)の2日間にわたり岐阜市、JR岐阜駅に隣接するTAKUMIミュージアムで岐阜大会が開かれました。

●5月16日、大会第1日目の第1部は、「障害者の自立を支援する技術について」の講演会。中部学院大学准教授の井村保氏からは「障害者の自立を支援する技術(アシスティブ・テクノロジー)の今とこれからについて」の基調講演と、岐阜県情報技術研究所主任研究員の千原健司氏から「高機能電動車いすの開発について」の講演がありました。当事者参画の支援技術開発が何より重要とあらためて認識させられました。同じ会場の別フロアには様々な福祉機器が展示されており、とくにロボットアーム付きの高機能電動車いすのデモなどが注目を集めていました。

●そして第2部では、「障害があっても、オシャレを楽しんでみよう」というテーマで、車いすでの「きもの」ファッションショーや、頸損連各支部から数名の浴衣試着デモがありました。車いすで浴衣を着るその方法は、シャツやズボンは履いたまま、いったん車いすの横に置いた椅子に抱えたまま座らせてもらい、その間車いすにさっと浴衣を敷き、あとはその車いすの上にもどり、浴衣で身体を包み込んでいき帯締めする、というわずか5分ほどの着替えで浴衣を楽しめるというものでした。この夏、皆さんも浴衣を楽しんでみてはいかがでしょう。
 その後は岐阜の頸損連会員を中心に結成されたグループ「Only One’s オンリーワンズ」による、楽器「一五一会」(岐阜県可児市のヤイリギター製作で、上肢に障害があっても指一本で弾き語りができるギター)を使った「麻痺した手指が奏でる心の旋律」というテーマのミニコンサートが行われました。♪なだそうそう♪など数曲、心に響かせてくれました。
 着物や浴衣を楽しんだり、バンド演奏を楽しんだり、本当に楽しむことをあきらめない、何でもチャレンジという岐阜の皆さんの姿がそこにはありました。とても大切なことですね。

●第1日目の夜は恒例の交流レセプション。会場を岐阜キャッスルインに移して、会員や家族、支援者あわせて100名を超えていました。参加した皆さんは岐阜の美味に舌鼓を、そして大ビンゴゲームに大盛り上がりをみせていました。二次会に40名ほどが一堂に入れるカラオケボックスをセッティングされていた岐阜頸損連大会実行委の皆さんには圧巻でした。他にもホテルの部屋に集まり飲み会していた人や、それぞれが岐阜の夜を楽しんでいたようです。

●大会第2日目は、特別報告「You are not alone(一人じゃないよ)実践報告」として兵庫頸損連の取り組み、セルフヘルプ活動の成果報告に、呼吸器使用の米田さんと学生藤田くんの2泊3日宿泊体験チャレンジについての報告がなされました。あいにく米田さんは体調を崩され少し苦しそうでしたが、何とか乗りきられました。その後は総会で、2008年度の事業報告や決算報告、また今年度の活動方針が発表され、活発な質疑もありながら大会全日程を無事に終えました。

岐阜の頸損連絡会の皆さんには本当にお世話になった2日間でした。ありがとうございました。そして、来年度は京都大会です。みんなで応援に行きましょう。


戻る