頸損だより2009冬(No.112) 2009年12月26日発送
頸損実態調査進捗状況報告
全国頸損連絡会
三戸呂克美
昨年度から皆様にご協力(回答)いただいた、実態調査(アンケート)は集計作業を終え、現在分析作業も大詰めに向かっています。分析は、主に大学の先生や研究者の方に関わってもらって進めています。それと並行して、我々にしかできないセルフヘルプを通した当事者の視点から見たり、また生まれたりする項目においてそれぞれを極めた人にご協力をお願いしてまいりました。まだ、まとめが完全なものでなく今後さらに皆さんのご協力をお願いすることになりますが、我々が目指す報告書が出来るように一層気合いを入れて取りかかりたいと思っています。
そこで、もう一度、頸損実態調査はなぜ行うのかを皆さんとご一緒に考えてみたいと思います。事故や病気で頸髄に損傷をうけた時、どうして暮せばいいのか、どのような生活ができるのか、情報が無いことで不安を超えた恐怖に似たものを感じたり経験されたことがあると思います。しかし、不安や恐怖が無くなれば、また将来進める道を見ることができるのなら、頸損になっても安心した日々を過ごすことができるのではないでしょうか。
頸損実態調査「頸損解体新書2010年版」はそのような観点からみて我々頸損者のバイブル的なものになることを目的に作成しようしています。目次を見て自分の状況と重ね合わせてみてください。
「頸損解体新書 2010」(目次案)
発刊にあたり(2頁)
推薦文(2頁)
目次(1頁)
プロローグ(3頁)
○頸髄損傷者の身体機能概説
○頸髄損傷者の目指す自立生活
第一部 人生をあきらめない、輝かしく生きる(35頁)
1−1章 失うということ、そこから始まる新しい人生
1−2章 頸損者として、それぞれの生き方
(1)地域社会で暮らす
@在宅生活をはじめる
A一人暮らしへのチャレンジ
(2) はたらく
(3) 結婚する
(4) 学ぶ
(5) 社会参加する
(6) 仲間がなかまを支えるということ 〜ひとりじゃないよ〜
1−3章 これまでの活動、そして未来への伝言
第二部 頸髄損傷者の自立生活と社会参加に関する実態調査報告(80頁)
2−1章 全国頸髄損傷者実態調査の概要
2−2章 地域間格差問題
2−3章 重度頸髄損傷者問題
2−4章 高齢化・女性障害者問題
2−5章 セルフケア(健康)問題
2−6章 生活・住環境
2−7章 外出と就労の壁
2−8章 「頸髄損傷者の自立生活と社会参加に関する実態調査」調査票
第三部 頸髄損傷者の自立生活と社会参加の促進に向けた提言(15頁)
3−1章 頸損者を取り巻く社会状況
3−2章 頸損者に残された課題
3−3章 誰もが自立できる社会を目指して
第四部 資料編(20頁)
1.基礎情報(Q&A等)
2.「頸髄損傷者の自立生活と社会参加に関する実態調査」実行委員名簿
3.「全国頸損連絡会連絡先一覧」「日本リハビリテーション工学協会連絡先」