頸損だより2010春(No.113) 2010年3月27日発送

お便りメール

八尾市 廣瀬義隆さんから

 今回は八尾市にお住まいの会員廣瀬義隆さんからメールによる原稿をいただきました。読者のみなさまにもお伝えします。  また今後もみなさま、近況などお便りお待ちしておりまーす。

 八尾市在住の廣瀬義隆です。
 私の頸椎損傷受傷の経緯から今までの経過、今後の過ごし方などまとまりの無い内容になるかと思いますが、皆様方の参考にでもなればと思い投稿させていただきます。

◆受傷の経緯から今までの経過

 受傷は2008年1月9日の10時過ぎ,戸狩温泉スキー場でのスキー中の一瞬の事故でした。その後約1ヶ月現地の飯山赤十字病院に入院。頸椎損傷という四肢麻痺の怪我の大きさに戸惑い、自分自身に受け入れることが出来ず自暴自棄になっていました。家族、友人,先生などの励まし、献身的な看護、リハビリでようやく大阪の病院に転院出来るまでになりましたが、受け入れ病院を探すのが大変でなかなか見つからず、あらためて怪我の大きさを認識することになりました。
 ようやく部屋に移乗用のリフトがあり、頸椎損傷の患者を多く診た実績のある大阪労災病院が受け入れ可能とのことで転院。転院後改めて検査、結果を担当主治医から説明を受けたが四肢麻痺の状態を改善するには再生医療の進展に期待する以外に無いとのことをはっきり告げられ、非常に精神的ダメージを受け今後の人生に生きている意義を見い出せない時期で、つらく、元気のない空しい時期を過ごしていました。
 このような中でも毎日2時間近くかけ病院に来てくれる家族や,先生の看護、リハビリで少しづつ精神状態も安定して前向きに生きていける自信のようなものが持てるようになってきました。
 そのような中、介護保険、障害者手帳、等の申請、自宅のバリアフリー化の検討、工事併せて補助金の申請、退院後のベッドなどのレンタル品の手配等の経験、知識の無い中で多くの問題と遭遇し、現在の日本の介護、医療の脆弱さを改めて認識し愕然としました。
 この様な時期、頸椎損傷された方たちの会が大阪にあることを知り、同じ障害を持った人たちの情報や日常生活の悩み、過ごし方、ストレスや課題の対処方法、特にメンタルな面で支えあうような会には是非参加させて頂きたいと思い、どのような会があるのか情報収集を妻に頼み、この大阪頸随損傷者連絡会があることを知り入会させて頂ました。

◆今後の過ごし方

 今まで新年会、バーベキュー大会、などに参加させて頂き楽しいひと時を仲間の皆さんと過ごす中でより元気に毎日送れるようになってきています。
 本当に皆さんとの交流のなかで、勉強になり、励まされ精神的な支えにもなり、今まで過ごしてきた世界と違い障害者としての目線で物事を見たり、判断することや今まで意識のなかった周囲の人達の目線を意識したりとか非常に参考になっており、大変感謝しています。
 10月からガイドヘルパーさんにお願いし、京都御苑、奈良など電車を利用し、チンコントロールの電動車椅子で出かけています。
 これからは連絡会の行事、近郊の観光など出来るだけ出掛ける機会を増やしていきたいと考えています
 今後ともよろしくお付き合いの程お願します。


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