頸損だより事務局通信 No.39


活動予定

2004年度活動日誌、活動予定ページをご覧ください。


お知らせあれこれ

★対大阪府のオールラウンド交渉日程が決まりました!多数ご参加下さい!!

全国総会東京大会紀行

坂上 正司

6月12日(土)。朝5時30分起床。朝食を済まして、アテンダントが到着。カートに荷物を詰め始める。今回はクッションを布団圧縮袋で持って行くという試みをしてみることにした。JR中山寺駅から尼崎で乗り換えて新大阪へ40分少々。徒歩5分のところにある中山寺駅には一昨年までエレベータがなく、阪急で梅田まで出ていたことを思えば夢のようだ。在来線の新大阪駅にもエレベータができ使いやすくなった。安くなったのぞみはその分個室が狭くなり、使いにくくなった。

東京駅で山手線に乗り換え上野まで行く。上野公園内にある国立科学博物館で「スター・ウォーズ展」を見て時間を潰す。国立科学博物館は国立の名に恥じる使いづらさで閉口した。館内のレストランで昼食をとるが、味付けが塩辛くて悲しかった。

鳥屋君が東京に着くといってた時間に電話をしてみると、「ステップ江戸川を訪問する」ということなので付き合うことにする。高低差があるのに案内表示が最悪の上野公園で迷ったあと、賑わいを見せるアメ横を通り抜けて都営上野御徒町駅へ。不親切で何もしない駅員を尻目に森下駅で乗り換え瑞江駅へ。関西では珍しいエスカルにお目にかかる。ここで、鳥屋、合田、開藤と合流。ステップ江戸川は駅からほどよい近さにあるCIL・介助者派遣事業所で、倉庫の一部を利用した広々とした事務所だ。

1時間ほど楽しい情報交換をしてひきあげる。瑞江駅では鳥屋君を運んだ後でエスカルが動かなくなる。頭の呪いか・・・。30分すぎて、原因不明のまま動き出したエスカルに恐る恐る乗って瑞江駅を後にする。

レセプション&宿泊会場の両国第一ホテルは都営大江戸線両国駅前すぐ。隅田川も近く、国技館を見下ろす立地。レセプションの食事は魚料理を主体としたフランス料理とちゃんこ鍋。ドラゴン・リリーのアクロバットなど演出も十分でした。飲み放題に悪酔いして10時過ぎに寝ようと思ったら神奈川軍団のお誘い。1時前に引き上げてきて寝ようと思ったら鳥屋&合田の襲撃。漸く眠りについたのが3時・・・。

バイキング形式の朝食の後、総会で爆睡。午後は、鳥屋&合田と浅草に繰り出す。人情あふれる浅草のそば屋は、がらがらなのに「満員」といって追い出された。遅めの昼食を洋食屋で済まして仲見世で土産を調達。雷門でお節介なおやじに記念撮影をしてもらってから鳥屋&合田と別れて帰途へ。

新大阪に着く頃にはすっかり夜。えっ! 何で新大阪駅のエレベータ、壊れてんねん。。。


「ベンチレーター国際シンポジウム」を終えて

事務局@鳥屋 利治

6/20から約1週間、札幌・東京・大阪の3都市でベンチレーター使用者ネットワーク主催の「ベンチレーター国際シンポジウム」が開かれた。われわれ大阪頸損連絡会は、6/27(日)の大阪シンポジウムに地元団体として共催した。  海外からお招きしている講師陣のリフト車での移動や会場設営など、学生やいつも大阪頸損連絡会に協力いただいてるボランティアで対応した。当日、大阪会場である住之江区のオスカーホールは満員御礼で会場入り口は溢れるほど。予想以上に大盛況だった。

欧米先進国では多くのベンチレーター(呼吸器)使用者が、地域で暮らし、社会の重要な仕事につくなど、市民として当たり前の生活をしています。しかし、日本ではベンチレーター使用者のほとんどが、施設や病院で一生暮らすことを余儀なくされている現状がまだまだあります。ベンチレーターは生命維持装置であるという偏見も根強くあり、もっと社会のあらゆるレベルで正しい情報とベンチレーター使用当事者の体験を多くの人たちに伝えていく必要性があり、当シンポジウムが開かれました。

第1部の基調講演では、国際ベンチレーター使用者ネットワークのジョーン・ヘドリー氏が「世界のベンチレーター使用者とつながりあって」というテーマで話されました。人工呼吸器を使用していても自らのライフステージにおいては、自らコントロールできる存在なんだということ。そのためには専門家であるとかピアサポートのネットワークづくりや、権利擁護活動が必要であることを訴えました。

また第2部の特別医療講演では、医学博士であるE・A・オッペンハイマー氏が「長期在宅人工呼吸器使用へのアプローチ」というテーマで、医療の専門的な立場から呼吸の仕組み、人工呼吸器のシステムなどを中心に話されました。

そして第3部のパネルディスカッションでは、司会にわれらが大阪頸損連絡会の事務局員でもある東谷太氏、コーディネーターにバクバクの会事務局長の折田みどり氏、そしてシンポジストに、スウェーデンからストックホルム自立生活協同組合アドルフ・ラツカ氏、アメリカから国際ベンチレーター使用者ネットワークのジョーン・ヘドリー氏、カナダからトロント自立生活センターのオードリー・キング氏、日本ALS協会から熊谷寿美氏、札幌からベンチレーター使用者ネットワークの冨田直史氏らが、「ベンチレーター使用者のニーズと介助」をテーマにディスカッションしました。

ベンチレーター使用者の自立を進めるための課題、変えていかなければならないところ、介助や、特に日本では医療的ケアの問題、欧米先進国のパーソナルアシスタンスの話題、医療との関わりや家族を含む社会との関わり、また呼吸器をつけることの価値観や障害者観などについて当事者の立場に立った議論がなされました。

海外での自立した障害者リーダーを講師に招き、障害当事者だけにとどまらず家族や、福祉・医療従事者にも大きな影響を受けたシンポジウムでした。このシンポジウムが3都市で開催されたことにより、日本のベンチレーター使用者の自立生活と社会参加がこれから進んでいく契機となることを願い、そしてどんなに障害が重くても地域で暮らせる社会の実現へと結びつけていくことに、これからも我々は力を注いでいかなければなりません。


兵庫・大阪ともにこんなボランティアを募集しています!

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注 写真は省略しました。

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