頸損だより事務局通信 No.43


活動予定

2004年度活動日誌、活動予定ページ2005年度活動予定ページをご覧ください。


あけましておめでとうございます

皆さん今年のお正月は、いかがお過ごしだったでしょうか。昨年はどこの国、地域でも台風・地震・津波・戦争と大変な思いをされたところが多い一年だったと思います。我々を取り巻く周辺にも介護保険と支援費の統合問題、これにより障害者福祉施策が大きく後退する心配を抱え、多くの仲間が力の限りの声をあげた「10.20全国大行動」「11.3御堂筋デモ」など何れも2,000名規模の大抗議行動があった年でした。 なおも年明け早々から、厚労省の障害者施策改革案「グランドデザイン」が国会に提出されようとしており、これが通れば2003年以来、支援費制度でようやく我々も地域で介助を得て生活する基盤を持ち始めたばかりなのに、早くもこれが崩れ去ることになる全く気の抜けない状況です。来月2月中下旬にかけて、昨年の大行動を上回る全国抗議行動も予定されています。皆さんにもそれぞれ自分自身に降りかかってくる事なので、ぜひ今の情報、動きに注視してください。  先日、大阪頸損の参加者80名を超える新年会が盛大に、そして温かい雰囲気のなか行われました。テーマは「今年はいいことがある。間違いない!」でしたが、その名の通り今年は何かと良い方向に向うことを願って一歩一歩前進していきましょう。来月2月は「盲腸ポート」の勉強会、3月にはボウリング大会、そして5月には兵庫頸損連が中心となって全国大会in兵庫を開催します。ここでは韓国ソウルから頸損の仲間をお招きし交流することも現在調整しています。では、今年も皆さん健康でめいっぱい充実した一年を過ごしていきましょう!

【事務局@鳥屋 利治】

全国頸損連絡会in兵庫大会(5/7〜8) ボランティア募集とカンパのお願い
星ヶ丘ミニ・フォーラム
「受傷後の経験談あれこれ Part3」レポート

北嶋 司

11月20日星ヶ丘厚生年金病院で大阪頚損連絡会のミニ行事「受傷後の体験談あれこれパート3」が行われました。

当日は良い天気でバスを待っている間暑く感じるぐらいでした。早く行けば星ヶ丘厚生年金病院内にある看護学校での学園祭にも参加できる。とのお話しでしたが残念ながら私はちょっと遅かったみたいで参加できませんでした。でも看護学校に頚損会が講師としてお話しする機会もありましたので、今後の看護師さんの卵さん達に期待は大です!

ミニフォーラムの会場はこれまでのと同じ病院内の訓練室でマイクやプロジェクターなども用意していただきました。

最初に鳥屋さんが大阪頚損連絡会の活動として「御堂筋デモ行進」や「京都支部交流たこ焼きパーティー」など頚損会の活動ぶりをプロジェクターで写真を紹介して退院後も車椅子やボランティアさん協力のもと自分たちの権利や義務を考え楽しい生活を勝ち取っていこうという動きや人工呼吸器を使って外出している仲間などを紹介しました。

そんな鳥屋さんの素晴らしいマイクパフォーマンスの後に私がパネリストとして受傷後の体験談を話し始めましたが当日用にと作っていったレジュメも緊張のあまり今どこを話しているのかわからなくなって確かめようと下を向いたらボランティアさんに持ってもらっているマイクに当たってしまって驚いて前を見たら入院中の患者さんが皆さん私の方を見ていて(当たり前ですけど)よけい緊張してしまって喉は乾くし声はかすれてしまうしでてんやわんやのうちに何とか話をまとめてとりあえず終了しました。

次に頚損会のアイドル比嘉さんがパネリストとしてマイクを向けられました。

落ち着いた面持ちで最初に自己紹介。それから退院後の高校入試(代筆)で答えがわかるところはいいけどわからないところは困ったという楽しい話や「スキューバダイビングにも挑戦したがやはり大変な面もあった。」と障害者がそんなこと出来るの?。というようなことを自分に合う合わないはやってみなければわからないのでとにかくやってみるという健康であれば当たり前のことを当たり前にできる人だと感じました。その後の世界一周旅行(船旅)では少しぐらい心配なことがあっても「なんとかなる」といういい意味での開き直りは見習いたいところだと思います。

そんな楽しく心強い話が終わって質問を入院している方々に聞いたところ行政の制度や褥瘡に対する工夫などやはり現実的な質問が大半でしたが退院して余裕ができたときに思いだしていただけたらいいと思いました。

交流会はどういうわけか皆さん殆ど病棟に帰ってしまって残った患者さんは若い患者さん1人でしたが冗談がたくさん飛び交う楽しい交流会でした。

次のミニフォーラムでは交流会で一人ひとり具体的な話ができればなぁと思います。


地域交流会in尼崎
「甲子園の近くで自立を叫ぶ」レポート

赤尾 広明

暖冬といわれる中でほんの少し肌寒かった12月18日。尼崎市にあるアルカイックホール(尼崎市総合文化センター)にて当会主催の地域交流会を行ないました。普段なかなかお会いすることができない会員さんと交流したいという趣旨でスタートしたこの企画も今年で5年目。過去には奈良、和歌山、神戸、大阪北摂地域で行なってきましたが、今回は兵庫県下の会員さんを中心に介助者も含めて34名の参加がありました。

まずはじめに兵庫県の社町で半年前から自立生活を始めた当会会員の宮野秀樹氏に、「受傷までの経緯」「退院後の在宅生活」「自立生活に至るまで」「今後について」などを1時間30分ほど講演して頂きましたが、彼が今日までに歩んできた道のりはなかなかドラマティックでした。元警察官という肩書きもさることながら、コミュニティFMでDJをしたりインディーズで映画製作をしたり、他の人には簡単にマネができないような経歴と経験の持ち主なんですが、それらは「不自由な体でも楽しく生きる」という彼の人生哲学から、楽しく生きることを追及した結果なの

かもしれません。そして、同じレベル(C4)の頸損の先輩でもある当会会員の田村辰男氏の自立生活を見て、話を聞いたことで触発され、「お母さんに迷惑をかけてはいけない」「外に出たほうがいい」という言葉が自立するキッカケになったんだとか。現在は田村氏と共に姫路で当事者主体の幅広いサポートを提供する事業を展開するための居宅介護サービス事業所「NPO法人 ライフサポートはりま」を設立し、自立生活を送る重度障害者に対してヘルパーの派遣などを行なってるんですが、面白そうなことにのみ時間を費やしてきたという彼の講演を聞いて、同じ頸損レベルの僕は大いに刺激されました。楽しく生きることを追及していけば自ずと自立生活は視野に入ってきますが、彼が田村氏の自立生活を見て聞いて「自分にも自立ができる」と感じたように、僕も彼の講演を聞いて、「自分にも出来るかもしれない」と思えるようになりました。

講演終了後は「バクバクの会(人工呼吸器をつけた子の親の会)」との親睦を兼ねた交流会を行ないましたが、はじめましての方あり、意外なところで繋がっていた方ありで、とても有意義な時間を過ごせました。人と人との出会いを大切にしたいと改めて感じた地域交流会。今後もまた頸損連として会員が交流する機会を作っていきたいと思います。


兵庫・大阪ともにこんなボランティアを募集しています!

ボランティア大募集!ページをご覧ください。


注 写真は省略しました。

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