頸損だより事務局通信 No.63

2007年7月21日発送

活動予定

2007年度活動日誌、活動予定ページをご覧ください。


「人工呼吸器≠生命維持装置」

赤尾 広明

ある人工呼吸器使用者が以前、「カニューレはピアス」という表現をしました。たとえば、それは目の悪い人がメガネをかけるのと同じように、人工呼吸器は自発呼吸の難しい人がオシャレとしてピアスをするのと.同じような感覚なのですね。しかし、日本国内ではまだまだ「人工呼吸器=生命維持装置」というイメージが根強いから、まずはそんなイメージを払拭し、人工呼吸器使用者のおかれている現状と課題について多くの方に知ってもらいたい、私たちと一緒に考えてもらいたいという思いで半年前から準備していた兵庫頸髄損傷者連絡会主催の市民公開講座「人工呼吸器使用者の自立生活を実現するために〜当事者、支援者、市民がつながって考えよう〜」を6月9日(土)に明石市生涯学習センターで行いました。

世界では人工呼吸器使用者が地域で当たり前に自立した生活を実現させていますが、日本では公的なサービスを含め、あらゆる面で自立するにはハードルが高いのが現状です。多くの当事者は呼吸器をつけていても積極的に社会参加することを望み、自立したいと願っていますが、この講座では人工呼吸器使用者が集まって当事者の生の声を伝えることができましたし、呼吸ケアの先進国から専門家を招いて、人工呼吸器使用者の当たり前の暮らしを実現するには何が必要か?を提言してもらうことができました。詳しい報告は近日中に予定してますが、当日はおよそ120名の参加者が集まるほど大盛況で、とてもインパクトが大きい有意義な講座になったと思います。また、参加者同士が自力で自発呼吸できる時間を少しでも延ばすための舌咽頭呼吸の方法とか、長時間の移動でも心配ないバッテリーについてなど、さまざまな情報交換ができたことも収穫でした。人工呼吸器使用者の自立実現に向けてクリアしなければいけない問題はまだまだ山積してますが、今後は今回出会えた仲間たちとのつながりを大切にしながら、自立の実現に向けたネットワーク作りとセルフヘルプ活動をしていきたいと考えてますので、ご協力をお願いします。


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注 写真は省略しました。

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