この9年間、自分一人でできることはあまりに少なくそのなかで何ができるのか試行錯誤繰り返して見えてきたのは多くの人に助けてもらいながらそのなかで培った経験を自分にできる範囲で社会に還元していく生き方です。
しかし実際どちらを向いても現実は壁だらけです。そのような生き方ひとつにしても個人主義の行き過ぎた感もあるいまの社会にすんなり受け入れられるわけもありません。できうるかぎりの社会参加を通じて頚椎損傷や人工呼吸器の存在を知ってもらうこと、その可能性を見せ付けるくらいして認めさせなくてはならない、いま自分はそんな気の遠くなるような長い道のりと従来の道の分岐点に差し掛かっているような気がします。
今回は人工呼吸器を使用している人間が自ら発表することが一番においているから他はあまり気にせんといて。と言われてもタイトルにある情報発信が悩みの種でした。どのような情報か?何を知ってもらえば情報発信なるのか?いずれにしても30分程度では知れています。何か想うところの一つでも持って帰ってもらいたく次のディスカッションに託します。
最後になりましたが春のフォーラムにおいてこのような発表の場をお膳立てして頂いた大阪頸損連絡会執行部並びに関係者の方々、また今日会場まで足を運んでいただいた皆様方、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。いくつかの試みが幸いにして数年先に何らかの成果が得られたならまたご報告したいと思っています。